「笛吹けど、踊らず」
経営者が声高に社員に対していろいろと言ってはみても、反応はいまひとつ。「社員の士気があがらない」「会社の結束力が弱まっているのでは・・」。
社員を元気にすること、それはイコール会社が元気になることです。
スピーディでたくましく、筋肉質の会社にするには何が必要なのでしょうか?
では、先ず会社を元気にする方法を紹介する前に、従業員から見た「元気になれない」ケースを考えて見ましょう。
「俺のようにやれ!」
社長が言う「俺のようにやれ!」は、分かる人には分かるかもしれませんが、分からない人にはサッパリ分かりません。言われる人には苦痛以外何者でもありません。
会社を運営していく上での最終的な目的は「利益」があって始めて実現するものです。
決算公告を行うことは、従業員に最終的な目的地を明らかにし、進むべき方向を明示することでもあるのです。
「俺のように考えろ!」
経営者の立場として、会社の内部外部問わず、一従業員とは違う判断を迫られることは多いと思います。それぞれの職域、階層の違いによって与えられる(或いは集まってくる)情報も異なっているため、そもそも同じような考えが出来ない。又は理解できないというのが本当のところかもしれません。
「俺が社長なんだから・・・」
どんな客観的で建設的な意見もこの一言で全て終わってしまいます。使うときはそれなりの覚悟が必要になります。「俺が金出してる。」「給料払ってる。」も同義です。
ところが、議論に煮詰まると、つい言ってしまいがちな一言でもあります。
「社内の意思疎通がうまくいかず、いまいち活性化しない。」
「下から意見が出てこない。」などという現象は、実は経営者自らの姿勢かもしれません。
(一部のカリスマ社長であれば、こうした運営も可能かもしれません。)
社員の定着率が悪い。採用がうまくいかない。というのは実は、こうした感覚的なものに依存した経営姿勢かもしれません。
会社の決算をオープンにすると・・・
では、これを透明会計にして、会社の決算をオープンにした時にはどうでしょう?
数字は客観的な意見を言い合うツールとして使います。(売上が上がってるだけではなく利益は?交際費は本当に必要?など)
「利益の源泉はどこからだろう?」
「これだけ実績が上がれば、賞与はどうなるんだろう。」
「社長の交際費は必要なんだろうか?」
「俺って給料貰いすぎてるかも?」
「じゃあ会社をよくする為に何が出来るだろう?」
「あの会社は雰囲気が良さそうだから、取引したいなぁ。。」
「ああいう会社で働きたかった。」
等々、それぞれが色んなことを考え、前向きになれる筈です。